SIDS乳児メトヘモグロビン血症説

硝酸中毒→チアノーゼ→化学的窒息→乳幼児突然死症候群

乳児メトヘモグロビン血症とはヘモグロビンがメトヘモグロビンに変化することで酸欠になる疾患である。
原因はいくつかあるがとりわけ硝酸に起因する症例が見逃されていると思われる。

世界各地の水源には田畑から流れ込んだ化学肥料中の合成硝酸が残留しており、
農作物には元々天然硝酸が大量に含有されている。

胃酸分泌が不活発な乳児の胃に硝酸が入ってくると、
細菌の作用により亜硝酸塩に代謝されてヘモグロビンと結合し、
体内に酸素を運ぶ機能を消失したメトヘモグロビンに変化する。

メトヘモグロビンの割合が10%以上になるとメトヘモグロビン血症を発症するが、
この時早期発見されて命を取り留めればALTE(乳幼児突発性危急事態)、
発見が遅れて死亡すればSIDS(乳幼児突然死症候群)と診断されていると考えられる。

乳児メトヘモグロビン血症による危篤・死亡をALTE・SIDSと見なす根拠は四つある。
第一にウシのSIDSとでも言うべきポックリ病は、
飼料中の硝酸が引き起こしたしたチアノーゼが原因だと特定されている。
第二に井戸水で溶かした粉ミルクを授乳する度に
繰り返しチアノーゼを起こした乳児および死亡した乳児の症例が世界各地で報告されている。
第三にALTEの代表的な症状がチアノーゼである点と、
SIDSの解剖所見が酸素欠乏を示す暗赤色流動性血液である点で一致している。
第四に両者とも硝酸が原因の痕跡として残らない。

日本SIDS学会診断基準検討委員会:乳幼児突然死症候群(SIDS)診断の手引き 改訂第2版

硝酸が引き起こす乳児メトヘモグロビン血症とそれによる突然死は早くから知られていた。
問題なのは乳児メトヘモグロビン血症とALTE・SIDSが結び付けられていないことである。
この点については乳児チアノーゼの届出義務がなくその全容が把握されていないことと、
そもそも小児科医が硝酸汚染について知らないことが関係していると推定されるが、
それ以前の問題として日本では乳児メトヘモグロビン血症の実在すら否定されているのが現状である。

農林水産省は硝酸と乳児メトヘモグロビン血症の因果関係を認めながらも、
何故か水質の硝酸汚染については一切触れようとはせず、
日本には飲料水に起因する乳児メトヘモグロビン血症が存在しないような扱いになっている。

乳児のメトヘモグロビン血症:農林水産省

しかし他国で発生しているのに硝酸汚染の激しい日本で発生していないわけがなく、
実際に筑波大学付属病院小児科グループによって国内の症例が報告されている。
報告されているのは一例だけだが、裏を返せばそれ以外は全てALTE・SIDSになっているということである。

田中淳子・堀米仁志・今井博則・森山伸子・齋藤久子・田島静子・中村了正・滝田齊 (1996)
井戸水が原因で高度のメトヘモグロビン血症を呈した1新生児例.小児科臨床.49: 1661-1665.

さらに踏み込んでALTE・SIDS=乳児メトヘモグロビン血症と考える専門家も存在する。

週刊朝日1989年3月6日号において予防医学科学委員会会長の能勢千鶴子は、
生後6ケ月未満の赤ちゃんが原因不明で突然死したケースの中には、
硝酸性窒素を多く含んだ水で溶かした粉ミルクや、
硝酸性窒素が多い野菜を使った離乳食を食べことが原因だったと考えられるものがあります
と指摘している。

TIFA環境プロジェクト久保光(2012):硝酸態窒素の問題点と解決方法

小児学会においても目白大学人間社会学部教授の林俊郎が、
硝酸研究の過程で行き着いたALTE・SIDS乳児メトヘモグロビン血症説を発表している。
林俊郎は喫煙と肺癌の因果関係を証明した実績のある著明な学者だが、
「そんな話は聞いたことがない」と一蹴されて受け入れられなかった。

林俊郎『飲料水と人工乳が起こす乳幼児の突然死』

一般にSIDSは風邪を引いた後に起きやすいと言われるが、
これは乳児メトヘモグロビン血症が誤診されているのかもしれない。
メトヘモグロビン血症は症状が曖昧で感染症と類似しているからである。

Masimo Corporation(2007) メトヘモグロビン血症の解明:
有病率・罹患率・死亡率を覆い隠す、曖昧な症状で臨床的にまん延する疾患

硝酸による乳児メトヘモグロビン血症のパターンは3つ想定される。

水道基準の硝酸濃度45ppm(硝酸態窒素濃度10ppm)では10~20%のメトヘモグロビンが発生するため、
基準値=乳児メトヘモグロビン血症の発症濃度となっているが、
井戸水は軒並み45ppmを超過しており、最大値は200ppmにも到達していることから確実に発症する。

農作物が原料である果物ジュース、野菜ジュース、お茶などは論外である。
植物には基準値の数十倍から数百倍の硝酸が含有されているので井戸水とは比べものにならないくらい危険である。
これは化学肥料で栽培しているからというわけではなく、
無農薬栽培であろうと自生しているものであろうと、
植物には全て天然の硝酸が大量に含有されているので決して新生児に与えてはならないのである。
湯上りの水分補給に麦茶を飲ませるという風潮が見受けられるが、
入浴後に発症するALTE・SIDSの症例が目立つのはこのせいだろう。

同じ理由から生後6ヵ月未満の時点で離乳食を与えると深刻な症状に見舞われ最悪死亡する。
ベビーフードによる乳児メトヘモグロビン血症は硝酸が原因だと特定されるまではブルーベビー病と呼ばれていた。
チアノーゼになると肌が青く変色することに由来するが、この病気により数多くの乳児が死亡したという経緯がある。
これを受けて離乳食は生後6ヵ月以降と指導されるようになったのだが、
養育者の自己判断でそれよりも前に離乳させたり補助的にベビーフードを与えるケースが想定される。

ところで危険なのは井戸水であって水道水は問題ないと言われているがこれは誤りである。
基準値以内とはいえ神奈川県座間市や埼玉県深谷市の水道水は30ppm間近にまで達している。
もともと体内には1.5-2.0%のメトヘモグロビンが自然発生しており、
タバコの副流煙やクルマの排気ガスを吸い込んでも数%のメトヘモグロビンが発生するのだから、
悪条件がそろえば水道水で発症してもおかしくはない。
メトヘモグロビン的に考えるならば、
タバコがSIDSのリスク要因とされるのは最後の一押しになっているからだと思われる節がある。
仮に乳児メトヘモグロビン血症を発症しなかったとしても、
メトヘモグロビンは硝酸濃度に比例して増加・蓄積していくのだからこれは由々しき事態である。
水道水で溶いた粉ミルクを飲ませ続けると慢性低酸素症となって発育が阻害されるだろうことは想像にかたくない。
浄水器を取り付けていても微小な硝酸はフィルターを通過してしまうので無駄である。

水道水どころかミネラルウォーターもことごとく硝酸に汚染されている。
そもそも井戸水が危険なのは地下水を水源にしているためだが、
水道水もその地下水を水源として多用しているのだから安全であるはずがないし、
これについてはミネラルウォーターにも同じことが言えるわけである。

目白大学人間社会学部教授林俊郎調べ(2000年)
商品名採水地硝酸濃度(ppm)
南アルプス天然水山梨県北巨摩郡白州町2.34
VOLVICボルビック6.45
やさしい赤ちゃんの水-0.00
六甲のおいしい水-9.20
北アルプス安曇野の天然水長野県南安曇郡掘金村22.87
秩父山水埼玉県秩父郡横瀬町芦ヶ久保1369-17.90
evianエビアン(カシャ水源)3.44
アルカリイオンの水-1.75
ピュアウォーター-0.00
秩父源流水埼玉県秩父郡大滝村2.29
夢水氣(ゆめみずき)北海道亀田郡七飯町字大沼町0.00
AQUA BEAT(アクアビート)沖縄本島糸満沖4.25
湾州(チュジュ)韓国湾州島2.22
Pierval(ピテバル)エール・ノルマンディー11.71
三隅の潤水天然のアルカリイオン水島根県那賀郡三隅町大字井野奥三隅温泉0.00
Vittelフランス、ヴィッテル0.00
VALVRERT(バルヴェール)ベルギー、アルデンヌ3.86
WHISTLER Water(ウィスラーウォーター)カナダ、バーナビ0.00
飲む野菜温泉水99鹿児島垂水温泉0.89
生命源水 Sea power鳥取県境港市(日本海)0.00
SPAベルギー、アルデンヌ地方スパ市(レーヌ泉)1.75
HIGHLAND SPRIGスコットランドブラックフォード0.00
ROCCHETTA(ロケッタ)イタリアグァルドタディーノ0.80
ICE AGEカナダブリティッシュコロンビア州0.00
PANNAイタリア、パンナスプリングス5.48
Surgive-6.11
龍泉洞の水岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字神成(龍泉洞)4.15
谷川山系のおいしい水 越後の名水新潟県南魚沼郡塩沢町4.37
伊豆大島産 深層海塩ミネラル水伊豆大島5.44
天然クロレラ温泉水鹿児島県垂水市0.00

粉ミルクにはきれいな水を使わなければならないが、
硝酸ゼロのミネラルウォーターとて硝酸対策をしているわけではなく、いつ汚染されるか知れたものではない。
ヴィッテルについては水源を厳格に保護していて硝酸汚染の心配はないものの硬水であるため粉ミルクには適さない。
蒸留水ならあらゆる不純物が取り除かれているが、酸素が抜けた“死の水”であるため好ましくないとされる。
「逆浸透膜やイオン交換樹脂により硝酸が取り除かれている」と謳う天然水もあるが、
食品と暮らしの安全基金が検査したところによるとそのいずれからも硝酸が検出された。

硝酸態窒素の水汚染|スーパーの自販機水から - 食品と暮らしの安全

こうした中で硝酸ゼロを宣言している天然水がただひとつ存在する――金城の水である。

金城の水

非加熱、軟水、アルカリイオン水、低クラスター、低マグネシウム、放射能検査済み、
高級焼肉叙々苑御用達、モンドセレクション最高金賞、iTQi三ツ星(国際味覚審査機構最優秀味覚賞)。
おそらく粉ミルク用の水としてこれ以上のものはないだろう。

金城の水は「金城の華」、「アルカリ人」、「純天然のアルカリイオン水」などの商品名で販売されている。
ペットボトルはAmazonで購入でき、ウォーターサーバーはプレミアムウォーター で契約できる。
以前はどのウォーターサーバーも金城の水を取扱っていたが、供給困難ということで販売停止が相次いでいる。
アクアクララやコスモウォーターなどの大手メーカーのホームページには金城の水が掲載されているが、
これはホームページを修正していないからであって、
いざ水の種類を選択する画面に移ると除外されているので要注意。

なお硝酸は母乳には移行しない。
母乳が硝酸で汚染されない以上母乳で乳児メトヘモグロビン血症になることはない。
そしてこのことが母乳だとSIDSになりにくい理由のひとつに数え上げられるだろう。

Copyright 2017 万病様 All Rights Reserved.